今回は少し記事の投稿が遅れましたが、10月23日から 10月25日にアメリカ ロサンゼルスで行われた Unite Los Angeles 2018Keynote に関して紹介をします。
当日は Keynote の模様がライブストリーミングされ、現在は以下の Youtube でその動画を観ることができます。

 

今回は、みなさんの関心のある部分を直接見られるように、この動画をベースに何分のところから次のトピックが始まるかを示しながら、当日行われたスピーチの順番で紹介していきます。

【0:00:00:Keynoteスタート前のPreshow】
まず、前回の Unite 2018 Berlin ( Unite 2018 Berlin:「Keynote」Part 1 ) のときのように Unite Keynote の前に Preshow と言うものがありました。

前回と同じように Technical Evangelist の Liz Mercuri と、Product Manager の Will Goldstone が司会です。Keynote の見どころ、個別セッションの紹介がこの二人により行われました。前回も思いましたが、この二人の司会は絶妙ですね。毎回、プロの司会者ではないかと思ってしまう。
UniteLA_01(動画より)

そして、2人の開発者の紹介。TIC TOC Games の Lead Programmer である Garth Smith は、「SMURFS BUBBLE STORY」で新機能ECSを導入してパフォーマンス向上に成功したとのこと。また、One Third Blue の VR Creative Director である Angela Haddad は、VR Art として Unity を用いて VR、AR を Water color style で表現したとのこと。


【0:20:30:Unite Los Angeles 2018 Keynoteスタート】

まずは、お決まりの最初の映像が5分ほど。


【0:24:00:CEOによるオープニングスピーチ】

まず現れたのは、Unity CEO である John Riccitiello。彼はいつものように Unity の Mission を語り、そしてこのあとに具体的なデモや紹介が出てくる Unity が注力している技術を簡単に紹介しました。
UniteLA_02(動画より)

注力している技術として他社に比べて課題のあった Performance 絡みで ECS, New C# Job System, Burst Compiler、それ以外にも AI、機械学習などをあげています。
また、彼自身も大好きで高い技術が要求されるゲーム業界に注力するのはもちろんだが、映画や自動車、建築など他の業界にも力を入れていくと話しておりました。


【0:33:00:ARの事例紹介】

CEO の次に登壇したのは Director of XR Research, Labs を務める Timoni West です。
まず、彼女は今回の Keynote の全体スケジュールを紹介します。

そして、彼女の専門分野である ARの分野として、Ride Sharing 事業を行っている「LYFT」の例を紹介します。ゲストとして、LYFT で Head of Brand の Ethan Eyler と、REWIND の General Manager である Rick Davis が登場して、LYFT で開発している ARソフトが紹介されます。In Car Entertainment として、Driving を楽しくする ARアプリを開発しているとのこと。
UniteLA_03(動画より)

開発者曰く高速で移動する車と静止している外と言う異なる環境でキャラクターを固定するのがたいへんだったと。通常の ARでは位置情報取得に IMUを使うが、車の速さに対応するため GPSの位置情報を使用したそうです。 ARCore, ARKit, Vuforia で実装しているとのこと。


【0:42:00:CineCastでベストショット】

次に登場したのは、Creative Director, Made with Unity を務める Adam Myhill。彼は、新しい機能CineCast を紹介しました。今までの Cinemachine はそのタイミングでは1つのカメラで撮影していたが、 CineCast では同時に複数のカメラで撮影してベストなショットが撮れるとのこと。

そこで分かりやすくデモを披露。ゲストとして、Counter Strikeで5回も World Champion に輝いているStephanie Harvey がゲーム実況を行います。ゲームは「GTFO」で、舞台裏で4人のプレイヤーが GTFOをプレイします。それを CineCast で撮影されたものに合わせて 彼女がゲーム実況を行うと言うもの。
実際の映画のようなシーンを見ながらゲーム実況を聞いているようで、すごく臨場感あふれるものでした。
UniteLA_04(動画より)

要は CineCast とは、ゲーム内の3D空間を実際のリアルの空間のようにとらえ、多くのカメラであらゆる角度からベストな映像を撮っていく機能。複数のカメラがそれぞれのキャラクターを個別に追い、そのシーンでの良いアングルから大量の映像をとっていきます。それらの全ての映像から最適の映像を選択していき、ベストショットが撮れるわけです。その際にはAIが活用されているらしいです。このGTFOの例では 800のカメラが使われているとのこと。

この CineCast はターゲットとして、Cut Scenes, Replay Cameras, Casting, esports なんかで使えるのではないかと言っていました。確かに esports ではこの機能がすごくマッチするし、これによる映像で esports全体がより盛り上がるのではと言う予感もします。


まだ半分までしか紹介していませんが、今回はここまで。続きは次回に。

Unite Los Angeles 2018:「Keynote」Part 2


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