今回は 5月18日、19日 に行われた シンガポール最大のTech系のお祭りSG: Digital Wonderland 2019のイベントレポートとなります。

このイベントはシンガポールの通信メディア関連の開発促進を担当する政府機関 IMDA が主催でしたので、AR/VR、AI、IoT、Security 等々のデジタル技術を一般の人達に紹介するのが主目的となっております。
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E-Sports、各種AR/VR体験ドローンゲーム体験ロボット体験、子供たちの学校別プログラミング大会等々 いろいろなデジタルイベントを行っていました。家族連れ等 多くの方が来ていて、とても盛り上がっておりました。

そこで、今回は私の一番関心のある AR/VR 関連に関する展示を まず紹介します。AR/VR関連以外でもいろいろ面白いものがありましたので、それらは次回紹介いたします。

【大人気のAR/VRゲーム体験】


まず、多くの一般の方々に大人気で長蛇の列ができていたのが、AR/VRゲーム の体験コーナー。

一番の人気は HADO体験。日本発で世界的に人気となり各国で大会が行われている超有名 ARドッチボール ですよね。ここシンガポールでも大会が開かれますが、今回は多くの一般の人達が体験しておりました。多くの家族連れの方々が とても楽しんでおりました。
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次に大行列であった AR/VRゲーム体験コーナーは、VRテーマパーク のコンテンツ。シンガポールのセントーサ島にある VRテーマパークHEAD ROCK VRhttps://www.headrockvr.sg/)が、彼らのコンテンツの1つ「ZOMBIE BUSTERS」の無料体験コーナーを出していました。

彼らのVRテーマパークでは執筆時には 11種類の VRコンテンツを用意しており、3種類の体験で35ドル(2800円)、7つ65ドル(5200円)で提供しているそうです。この中の人気コンテンツが無料で体験できるのでは、当然大行列になりますよね。
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そして他には、Hiverlabが 360°動画を使った VR Cinema 体験も行っておりました。まだ HMDを持っていない方は多いので、みなさん初めての VRシネマに驚いているようでしたね。リラックスできる椅子で観るVRシネマは格別ですね。

上映内容は以下の通り。
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子供に大人気であったのが、シンガポールの VRゲーム開発会社Ignite VRhttp://ignite-vr.com/)の「IgKnight Food Fight」と言う VRゲーム体験。チームになって Foodを投げあう Multiplayer VRゲームで、子供たちは友達たちと初めての VRゲーム体験に とてもはしゃいでいました。
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【教育系AR/VRコンテンツ体験】

次に、教育系のAR/VR コンテンツについて。と言うのも、今回のイベントは通信メディア関連の開発促進を担当する国の政府機関が一般の人達向けに行っているので、産業系なコンテンツはなく教育系のコンテンツが主に出展されておりました。

私が一番興味深かったのは教育関連で MRを取り組んでいるSerl.iohttps://serl.io/)。HoloLens を使ったMRコンテンツをシンガポールの高校に提供していることで以前ニュース記事となっていました。今回も教育関連 AR/VR内では一番多くの行列ができていました。
(【ニュース記事に関するレポート】)

以前ここの CEO Terence Loo が勉強会で登壇し、教育コンテンツ作りに関しての話が聞けました。彼曰く、彼らは最初から教育機関と組み、MRを使わないパートの授業の進め方、評価の仕方なんかも含めトータルで授業設計をしていると言っていたのを感心しました。
(【イベントレポート】)
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他の教育系のコンテンツとして、シンガポールで AR/VRゲーム開発をメインに他の産業への AR/VR導入も行っているMAGES Studiohttps://magesstudio.com.sg/)による 防災の VRトレーニング。火災時の消火の体験をする VRトレーニングアプリとのこと。
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そして、シンガポールで AR、VR、360°コンテンツを手掛けるスタートアップiMMERSiVELYhttps://www.immersively.co/)による 遺跡発掘の VRトレーニング。あまり体験する機会のないことに対する VRトレーニングはとても人気があります。
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AR/VRだけでなく IoT、AI、3Dプリンティングなんかとアートを組み合わせることを得意とするMeshmindshttps://www.meshminds.com/)は、社会問題と絡めた コンセプトARアートやゲームを展示してました。
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【その他のAR展示】

これら以外では、まず既存の変装系アプリをタブレットで使用できるようにして、まだ AR体験をしたことない方々を対象に気軽に ARアプリが試せるようにしたブース。こちらも多くのカップル、家族連れでにぎわっておりました。
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このような一般向けの体験ブース以外にも、企業が宣伝も兼ねて出展しているブースもありました。ARでは「Commune」と言うシンガポールをベースにしている家具販売会社とAR開発を行っているMixGohttps://www.mixgo.com/#/index.html)が共同で開発した 家具の3Dモデル表示ARアプリを展示していました。

これは、何年も前の IKEAから始まり、Amazon も ARビューを始めた、家具を買う前に実物大の家具を部屋に置いてみて試すアプリです。もう今更それだけで展示するほどのものではないかと思うのですが。。。
最近私が関心があるのは、この手の販売サイトの3Dモデルを如何に簡単に作るかということ。私の中では最近流行りの フォトグラメトリ技術 が使われだすのではと考えています。
彼らにも3Dモデル開発方法を尋ねると、私は営業で良く分からないと。。。もともとこのイベントは一般向けのだろうけど、もう少し分かる人を配置しといて下さい。。。
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このイベントの AR/VR関連の展示・体験ブースは以上のような感じでした。一般の皆さんが、まだあまり馴染みのない ARやVRを体験してみるには とても良いイベントだったと思います。
私にとっても、いくつかのシンガポールを基盤とした AR/VR関連会社の作品した興味深い AR/VRコンテンツが見られたのは とても良かったです。


このイベントでは AR/VR関連以外も、E-Sports、ドローンゲーム体験、ロボット体験 等々 いろいろな体験、展示も行われていたので、次回それらを紹介いたします。

「SG: Digital Wonderland 2019」イベントレポート(AR/VR関連以外)


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