今回はまた、前回、前々回に引き続き、6月18日 から 20日 の 3日間にシンガポールの Marina Bay SandsSuntec イベントホールの2ヵ所で開催された ITイベントConnecTechAsiaのレポートです。これが最後となります。

「ConnecTechAsia」イベントレポート(AR/VR関連)Part.1
「ConnecTechAsia」イベントレポート(AR/VR関連)Part.2


このITイベントのターゲットとしている技術は幅広く、会場も広く、参加企業も膨大。そこで、前回も書きましたが、自分の興味のある AR/VR/MR に関する会社を集中して回り、全展示を見てきました。
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本記事は、前回、前々回に引き続き、それらの会社が展示していた AR/VR/MR技術・製品・サービスを順番に紹介していきます。
【目次】

最後の今回は、以下の4社の紹介をします。

 10.3dRudder(フランス)
   :VR用の 足で操作するコントローラー。
 11.SHERPA(日本)
   :可視化のプロ集団としてIoT、AIとARを連携したソリューションの提供。
 12.EPSON(シンガポール)
   :現場のメンテナンス作業に最適なARグラス。
 13.TechSee(イスラエル)
   :AIとARを組み合わせたカスタマーサポートの製品。


【10.フランス:3dRudder】

まずは、フランス3dRudderhttps://www.3drudder.com/ )と言う VR用の足で操作するコントローラー を開発している会社。日本にも事務所があるそうです。
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以下の写真がその足で操作するコントローラー。VR、PC、PlayStation VR に対応しているそうです。
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実際のデバイスは以下の写真の足元にある青色の体重計のような形をしたもの。青色のプレートは足で傾けることができます。その傾けた方向のキーが押されたのと同じような操作ができるわけです。
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私もこれでVRゲームを試してみましたが、あまり慣れない方向へ足を傾けたりする必要があり、無残にも足をつってしまいました。。。しかし、これは慣れるとVRゲームにかなりのめり込めるかと思います。


【11.日本:SHERPA】

次は、日本の福岡 から来られた SHERPAhttps://sherpa-cg.com/ )さん。代表の 山崎さんを含め、数人の日本語、英語ができる外国人スタッフで来星して展示を行っていたようです。

福岡を拠点に活動をしており、東京には支社があるとのこと。日本国内の展示会には何度も参加しているが、アジアへの展開も視野にいれ、今回初の海外の展示会に参加したとのこと。
(初の参加にしては、日本の参加がほとんどないイベントに参加するとは。。。と言うかはっきりは調べてないですが、ARでは日本人は1人も見ませんでした。他国は、各国の企業が集まり、各国のブースが形成されていましたが、日本は全くありませんでした。なぜ?)
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こちらの会社 とても面白いことやっているので、代表の山崎さんとはかなり話し込ませて頂きました。

もともと山崎さんは建築デザイナーで、建築事務所として起業をしたそうです。そして、昨今その建築デザインはデジタル化され、3DCGで施行後・建設後のイメージを確認をすることが増え、3DCG制作をコア事業にすることにしたとのこと。
そこから、デジタル化をより推進して、AR/VR/MRに注力するようになり、現在は可視化のプロ集団と言っているようです。

可視化のプロ集団と言うくらいなので、IoTとしてセンサー等から取得した情報をAIで分析しARで表示すると言うところまで、トータルにソリューションを考えるような会社を目指しているそうです。Smart Office、Smart Shop、Smart Factory、Smart Home、Smart City など多くの領域で、AR、AI、IoT の連携ソリューションを提供していこうとしているようです。

って、それは私の もろ目指している領域ではないですか・・・と思いました。AR-AI-IoT を連携したソリューションは今後すごく伸び、それらをトータルで提案ができることがとても重要 になるかと思っています。
と言う想いが山崎さんと共通して、話が盛り上がってしまいました。

そして、その場で見せて頂いたデモに関してですが、持ってこられた ARのデモは、IKEAや Amazonのような 製品を実際においてみるAR や、機械のセンサー情報や操作法を最適な場所に表示するAR
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ここには このイベントのほぼ最後に来ているので、他のブースで見たARデモとかぶってしまいました。現段階では、展示会のデモではこれ以上にすごいARは見せようがないかな。。。

また、AR関連ではないですが、ついでに見せて頂いたのが電話でのコミュニケーションを記録できる営業支援システム。電話でのコミュニケーションを録音して、後からこちら側、相手側を切り分けたり、自動テキスト化ができたりします。また、オフィスの入り口の電話と各デスクを連携したり、スマートフォンとの連携なんかも可能。
要はオンラインでの音声コミュニケーションをトータルでサポートする営業支援システムですね。
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(と、これだけは私の専門外を紹介したので、実際と違う可能性もあります。ほんとうに興味のある方は、上にあるURLから直接コンタクトをして確認してください。)


【12.シンガポール:EPSON】

日本の EPSON ですが、シンガポール ブランチ からの出展でシンガポール人しかいなかったので、シンガポール枠です。(実際、展示ブースもシンガポール枠にありましたし。)

彼らが展示していたのは、ARグラス です。( https://www.epson.com.sg/moverio-augmented-reality :シンガポールブランチのこの製品のサイト)
価格帯は 1000SGDから1500SGDの間当たり(10万円前後)と言っておりました。話では水やDust、過酷な温度状況にも強い、現場でのメンテナンス作業なんかにはとても最適とのこと。
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ここでのデモは、下の写真にある、これもEPSONのプロジェクタですが、それのメンテナンス担当者となった形で実機の適した場所にメンテナンス方法が表示されるもの。
そして、とても軽くて快適でした。当然メガネよりは重いですが、少し重い程度な感じです。
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やはり、当然ですがスマホ、タブレットを使用するのと違い、ARグラスでは両手を空けることができるので、メインテナンスARにはとても適していますよね。


【13.イスラエル:TechSee】

最後に、イスラエル TechSee と言う会社( https://techsee.me/ )。

最後と言うだけあって、少し遅い時間になってしまいました。遅いと言っても、イベントは 6時までですがまだ 4時半くらい。最終日だけあって、既に完全撤退して誰もいませんでした。
私も海外のゲームショーに自分のゲームアプリを出展したことがあるので、彼らの気持ちも分かります。もう疲れたし早く終わらして観光や打ち上げに行こうと。。。

しかし、たぶんイベント主催側から借りているテレビにはデモ動画を流しっぱなしで行ってくれたのはありがたかった。彼らけっこう面白いことをやっています!
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ですので、実際のデモは見ることはできませんでしたが、そこで流し続けていたデモ映像では、彼らのAIとAR を組み合わせたカスタマーサポートの製品事例 が紹介されていました。

例えば、以下のものは家庭用ルーターのようなもの、それのセッティング方法のサポート。ケーブルや、ルーター機器をスマホでのAR画面に表示すると、AIが画像認識をして、どのケーブルをルーターのどのポートにつなげろと指示 してくれます。
下の左の写真がケーブルを認識させているところ、そして、右の写真が認識済みのルーターのどのポートにつなげる必要があるか、緑の枠で指示しています。)
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この実際のデモ見たかったな。特に実際の物体の認識率とか。
今回のイベントでは、このAIと組み合わせたARが一番面白いデモかと思いました。


【まとめ】

今回の記事のPart.1 の最初で、本イベントでの AR/VR/MR関連会社をイベントのアプリでフィルタリングした際に、20社くらいあったと言いました。実際、そこにある20社をまわったのですが、そこに出てきたリストはその会社が所属する国自体のイベントブースなんかもリストアップされ2重に出ていたてめ多めの数字となっていたようです。

また、リストアップされている会社のブースは存在したのですが、そこに行って尋ねてみると、その会社のメインの事業・技術ではないのか、説明担当の営業では自分のところのどの製品が ARに該当するのかわからないなんて会社もあり、それらは抜いてあります。

結局全体で 13社のブースで、AR/VR/MR関連として満足のいく製品が見ることができました


3回の記事に渡って、本イベント ConnecTechAsia で見てきた 13社の AR/VR/MR 関連製品・サービス・技術を紹介しました。
全体的にまあまあどこも同じようなことをやっている感がありますが、面白い製品や話も聞けることができた会社もありました。(特に、11. 日本:SHERPA、 13. イスラエル:TechSee)

また、このようなイベントがシンガポールや周辺各国であれば、参加して情報をシェアしていこうかと思います。
しかし、今回時間がなくて、AI関連が全く見ることができなかったのが残念であった。。。


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