Google より多くの Androidアプリをリリースしている会社・個人の方へ以下のようなメールが届いているかと思います。

要は、32ビットバージョンのアプリをリリースしている場合、8月1日以降のアプリの更新は 64ビットバージョン しか受け付けませんと言う通知です。
Unity 64bit_01

この記事のリリース時には 既に8月1日は過ぎてますが、私も自分のアプリをぎりぎりのタイミングで64ビット対応しましたので、その際の対応方法をシェアいたします。(8月1日以降にアプリを更新するタイミングでも構いません。)

ちなみに、私のアプリは全てUnityで開発しているため、Unityを用いた対応方法となります。
また、本記事は以下の Android Developers のサイト を参考にしています。

https://developer.android.com/distribute/best-practices/develop/64-bit?hl=JA

そして、この Android Developers のサイト内で、今回の 64ビット対応に関して、以下のようにアナウンスしています。
Unity 64bit_02


【作業概要】

64ビットへの対応は以下のステップで行います。

 1.Unityのバージョン確認
 2.Player Settingsの設定


【1.Unityのバージョン確認】

Android Developers のサイト内で、以下の Unityの 64ビット対応表 があります。既に Unity2019.1もリリースされておりますが、新規バージョンは当然対応されているかと思います。

自分のアプリの Unityのバージョンを確認してみてください。
Unity 64bit_03

私のアプリは Unity 2018.2 を使用していました。よって、これ以降は Unity 2018.2 での場合の64ビット対応ステップを記述します。(基本、Unityが64ビットに対応していれば、同じかと思います。)

64ビットを対応してない Unityを利用している場合は、先に64ビット対応している Unityのバージョンまでアップグレードする必要があります。


【2.Player Settingsの設定】

対象のアプリのプロジェクトをUnityで立ち上げます。

 File > Build Settings…

より、Build Settingsの画面を表示させます。
Unity 64bit_04

「Player Settings」ボタンをクリックして、Player Settingsスクリーンを Inspectorビューに表示させます。
(Androidの話をしていますので、既に Platformは Androidになっていることが前提となります。)
Unity 64bit_05

Player Settings の Other settings の Configurationエリアを確認します。
Unity 64bit_06

以下の部分を変更します。

 ・【Scripting Backend】: [IL2CPP] に設定します。
 ・【Target Architectures】: [ARM64] チェックボックスをオンにします。
Unity 64bit_07


【3.実機でのテスト実行】

設定は終了しましたので、実機でテストを行います。

 File > Build Settings…

より、Build Settingsの画面を表示させます。
Unity 64bit_08

通常通り、実機をUSB接続して、「Build And Run」をクリックします。
Unity 64bit_09

ビルド後、アプリがスマホに自動的にインストールされ起動されます。
テストを行い問題がなければ、再度 Google Play Console よりリリースを行います。


【おまけ.ビルド時のエラー対応】

私の環境ではビルド時に以下のエラーが出ました。
Unity 64bit_10

NDKが見つからないと言われています。
この NDKは、Unityで IL2CPPを使用する場合に必要となります。私は今まで設定をしていなかったようです。
しかし、今回の64ビット対応で使用が必須となった訳です。
Unity 64bit_11

NDKの設定するにはまず、以下からファイルをダウンロードします。

https://dl.google.com/android/repository/android-ndk-r13b-windows-x86_64.zip

ダウンロードしたZIPファイルを解凍します。
メニューの以下より、External Toolsスクリーンを表示させます。

 Edit > Preferences > External Tools

Unity 64bit_12

Androidの NDKの「Browse」ボタンをクリックして、NDKの解凍したフォルダを指定します。
Unity 64bit_13

これで、エラーは無くなります。


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