先月10月12、13日に シンガポール Suntec Convention Centre で行われた 東南アジア最大級のゲームイベントGame Start 2019

これは毎年この時期のイベントであり、毎回 インディゲームエリアを中心に見てきています。
前回からそこで見つけた興味深かった会社・チームを紹介しております。

Game Start 2019(シンガポール)レポート Part.1

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今回は、その続きとなります。
このイベントは、ざっくり私の感覚的には、メジャータイトルの紹介が3割、ゲームの対戦 3.5割、ボードゲーム1割、グッズ販売1割、そしてインディ 1.5割と言った感じ。

そこで、このイベントレポートでは、今回話を聞いてきたアジアのインディゲーム会社の中で特に興味深かった会社をいくつか紹介しております。
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【WOWWOW LAB】

http://wowwow.tw/

まず、今回の最初は 台湾のAR/VRアプリ を手掛けている会社。
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ここで彼らが紹介していたゲームは2つ。

1つはTAG WARと言うVRゲーム。これは4対4のオンラインマルチプレイVRゲーム。
スーパーマーケットの様な店内のフィールドでカートに乗り、相手のタグをスキャンするアクションVRゲーム。
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東京ゲームショーでは、INDIE PRIZE ファミ通賞のノミネート作品に入ったとのこと。

そして、もう1つがMOE MOE COACHと言うARアプリ。実際はゲームではないです。
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エクササイズができるアプリです。
萌え萌えな女の子の3DモデルをAR表示して、女の子の動きに合わせてエクササイズするというもの。ただアニメーション付き3DモデルをAR表示しているだけですね。

他にもARのアプリがないのかと言ったら見せてくれたのがPUAN PARA-AR TOURと言うARアプリ。
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これは、台湾の Shei-Pa National Parkで使用している案内用ARアプリ。公園内の動物園に動物のイラストが地面に描かれており、それをマーカーとしてARの動物や自然を表示して、園内の動物を案内・紹介すると言うもの。

また彼らのHPを見ると、それ以外にも絵葉書に3DモデルをAR表示させたり、都市計画関連で関連イメージ上で計画中の都市の3DモデルをAR表示するような案件もこなしているようですね。
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まあ、ARに関しては単純にマーカーか指定された平面に3Dモデル表示する系のみのようです。



【THE BARKING DOG ENTERTAINMENT】

https://www.thebarkingdog-games.com/

次も 台湾のAR/VRの会社 で、今回はVRゲームを2つ展示しておりました。
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1つはThe Chinese Zombie Villaと言う、かなりホラー度の高いVRゲーム。もう1つがMAGIC NIGHT PARTYと言う、魔法でゾンビを倒す系のアクションVRで、少しかわいいゾンビが印象的。
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HPを見ると、これら以外にもホラー系VRを多く手掛けているようです。

そして、ARもやっている会社だと言うので、ARのプロダクトをいくつか見せてもらいました。
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まず、パズルゲーム。ARでない通常のパズルゲームがあり、そのパズルの3DモデルがAR表示されるもの。
ただ背景をカメラ映像にしたパズルゲームです。コンテンツと実写背景の関連性はないので、典型的なARの意味なしAR ですね。

他に、美術館と一緒に作成したARアプリも見せてくれました。実際の絵画をマーカーに、自分の顔を使うのか分からないですが、顔を変えたバージョンの絵画を表示するARアプリ とのこと。
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美術館と組んで絵画をその様に変えてしまう許可が得られているなら、これは面白いと思いました。
絵画に限らず、自分の顔と取り換えて記念撮影は他にも利用できそう
なアイデアですね。



【SINGAPORE POLYTECHNIC】

ここは シンガポールの日本でいう専門学校か高専 のような学校です。Secondary School の後に行く学校です。

プログラム、デザイン、アートの専攻の学生が6人くらいでチームとなり課題としてゲームを開発しております。この Game Startには学校支援の元、4チームが参加しておりました。
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昨年もこのような学生チームが参加しており、卒業後そのまま起業したチームを前回紹介しました。

毎年このような形でシンガポールの専門学校からゲームショーに出展してくるチームがいくつもあります。彼らも来年は自分たちの会社として出展してくるのだろうかと考えると、私もやる気がとてもわいてきました。


【BATTELBREW PRODUCTIONS】

http://battle-brew.com/

ここも知り合いのインディゲームスタジオですが。実質シンガポール国内ではインディ扱いではないです。現に数年前の Game Startより、インディブースではなく彼ら専用の大きなブースで出展しています。
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うさぎキャラクターを自社のキャラクターとして、それを使ったゲームをいくつか開発しています。既にシンガポールでは成功者です。

国外でのインターナショナルゲームショーではインディ扱いなので、インディブースで偶然お隣さんとなることが何回かあったのと、ゲーム業界飲み会なんかでここの経営者とよく会うので知り合いとなっております。
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その経営者は元々シンガポールで日系のゲーム会社でゲームデザイナとして経験を積み、4年ほど前にこのゲームスタジオを立ち上げています。



【おまけ】

この Game Start 2019 でのインディブース以外のエリアについて。
最初にも書きましたが、ざっくり私の感覚的には、メジャータイトルの紹介が3割、ゲームの対戦 3.5割、ボードゲーム1割、グッズ販売1割、そしてインディ 1.5割と言ったスペース割合です。
(写真は撮ってきませんでしたが、コスプレの方々も多数です。)
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半分以上のエリアで、メジャータイトルの体験プレイやゲーム対戦が行われておりました。この割合に関しては例年同じくらいです。(来年、gamescom asia になって どう変わるか気になります。)

メインステージでは Walt Disneyさんのような大手さんが製品紹介をしたり、有名タイトルの対戦なんかが行われていたようです。(基本インディブースにいたので見に行ってませんが。。。)
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私が唯一メインステージで見たのは、このために来星した スクエアエニックスの 時田さんONINAKI(鬼ノ哭ク邦)の紹介。(時田さんとは、彼が前回来星された際にお話しさせていただきました。http://blog.lab7.biz/archives/17738863.html
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そして、通訳はコスプレイヤーの Reikoさん。彼女とも知り合いですが、本作の説明で日本語でも難しめな部分をうまく通訳していてさすがだなと感じました。



と言うことで、2回に渡って最後の開催となる Game Start 2019 のインディゲームブースの興味深かったチームの紹介をしました。
来年は gamescom asia になって規模も倍増するとの見込みですが、インディゲームのブースも倍増以上にして、より参加のしやすい形になってくれると嬉しいのですが。。。


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