Unity AR FoundationGoogle AR CoreApple ARKitUnity上で統合して、マルチプラットフォームで ARアプリを開発できるフレームワーク です。

Unityは AR Foundationを簡単に理解できるように、いくつものシーンを含んだサンプルプロジェクトをGitHubにあげています

前回そのサンプルの中で一番シンプルなARSimpleARの使用法や詳細説明をしました。

AR Foundation のサンプルを試してみた(SimpleAR)

今回は他のサンプルで、ARで一般的な機能 マーカーの認識とトラッキングの機能のサンプルImageTrackingを紹介します。
ARF_ImageTracking_06

【ターゲット環境】

・ Unity 2019.2AR Foundation は Unity 2019.2以降に標準で入っておりますので、Unity 2019.2を使用します。
 Android端末AR Foundation は ARCoreにもARKitにも対応してますが、ビルドする際は当然選択する必要があるので、今回は Android端末を選択します。



【作業概要】


(サンプルを動かすだけの場合、基本的に「SimpleAR」と同じ。)
 1.サンプルのダウンロード
 2.AR Foundationのインポート
 3.プロジェクトのオープン
 4.Player Settingsの設定
 5.ビルドとテスト


【1.サンプルのダウンロード】

GitHub より Unity AR Foundation のサンプルをダウンロードをします。

以下のサイトより Clone か Download を行います。
https://github.com/Unity-Technologies/arfoundation-samples

ARF_Simple_02



【2.AR Foundationのインポート】

Unity 2019.2以降を使用している場合、もとからインポートされています。

それ以前の Unityバージョンを使用している場合、以下の手順で関連 Packageをインポートします。
Window > Package Manger

ARF_Simple_03

Package Manager  から以下の Packageをインポートします。

 ・AR Foundation
 ・AR Subsystems
 ・ARCore XR Plugin (Android の場合)
 ・ARKit XR Plugin (iOS の場合)
 ・ARKit Face Tracking (iOS の場合)

ARF_Simple_04

ARF_Simple_05



【3.プロジェクトのオープン】

Unityから先ほどダウンロードしたサンプルプロジェクトをオープンします。

以下のように多くの Sceneが含まれています。
ARF_Simple_06

今回の対象となる Scene、「ImageTracking」を開きます。
Assets > Scenes > ImageTracking > ImageTracking

ARF_ImageTracking_01

ここでScene「ImageTracking」が開いたら、既に登録されているマーカー画像を確認しておきます。

Projectビューより、
Assets > Scenes > ImageTracking > Images > ReferenceImageLibrary

をクリックします。Inspectorビュー上にサンプルのReference Image Libraryが表示されます。デフォルトで3つの画像が マーカーとして登録されています。「Rafflesia」 「Unity Logo」 「QR Code」です。
ARF_ImageTracking_02



【4.Player Settingsの設定】

メニューより、File > Buld Settings… をクリックします。

Build Settingsスクリーンが開きます。Platformが通常最初は PCとなってますので、まずそれを Androidに変更します。
Platformから Androidを選択して、「Switch Platform」ボタンをクリックします。
ARF_Simple_09

次に「Player Settings」ボタンをクリックして、Player Settings スクリーンを開きます。
ARF_Simple_10

以下の設定を行います。
[Other Settings]
・Multithreaded Rendering:チェックをはずす。
・Package Name:適宜入力。
・Minimum API Level:Android 7.0 以上を選択。

[XR Settings]

・AR Core Supported:チェックをはずす。

ARF_ImageTracking_03

また、Build Settingsスクリーンから、Scenes In Buildにある「ImageTracking」のSceneにチェックをつける
ARF_ImageTracking_04



【5.ビルドとテスト】

実機でテストするため、Android端末を USB接続します。(Android端末側の開発者モードでの USB Debagging の設定は事前にしておきます。)

また、Build Settingsスクリーンから、「Build And Run」ボタンをクリックします。
ARF_ImageTracking_05

ビルド後自動でインストールされ、アプリが立ち上がります。
カメラが立ち上がり、マーカーの認識を始めます。マーカーは印刷しなくても、ディスプレイ上に表示したものでも一瞬で認識します。

ここでは、デフォルトでサンプルに含まれていたマーカー画像「Rafleisa」と「Unity Logo」を試します。
ARF_ImageTracking_07

マーカーを認識すると、それに大きさや向きを合わせて同じ画像を表示させます。トラッキングをしているので、向きを変えてもきれいに重ねて表示してます。
また、画像には画像情報(画像名、大きさ)も表示しています。
ARF_ImageTracking_06


今回は Unity AR FoundationImage Trackingを単純に試す方法を紹介しました。次回は、このサンプルの作りの詳細説明と、マーカーを変えるような応用編を紹介します。

Unity AR Foundation のサンプルを試してみた(ImageTracking)Part.2


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