6月26日、27日、28日に行われた、Unite 2017 Tokyo の講演動画を昼休みに相変わらず観ていおります。
新しい情報、なるほどと言う情報。深すぎる情報。どの講演もほんとうに楽しい。

今回、その中でまた自分のお薦めの講演を1つ紹介します。

スクウェア・エニックスの 三宅陽一郎さんと、Unityの 大野さんによるゲームAIとゲームデザインに関する話です。(この講演、全くUnityが出てきません。)
[講演動画]


三宅さんと言えば、スクウェア・エニックスでリードAIリサーチャーとして、ファイナルファンタジー等大作を AI面で率いてきたゲームAI関連での有名人ですね。
本公演では三宅さんの本にも載っているゲームAIの基本の説明がされ、その後大野さんが話されたゲームデザインとの関連性をトーク形式で話されました。



三宅さんはAI学者としてAcademicな人でもあるが、スクウェア・エニックスで多くのヒット作品に携わっているので、いつも良い例がでてきてすごく説得力がある。
今回は具体例として、「ファイナルファンタジーXIV」の敵キャラクターが、地形、障害物、プレイヤーキャラクターを認識して広大なフィールドを動いている話や、また「Left for Dead」での、ユーザの緊張度を推測しメタAIが自動的に敵の出現頻度等を変えていくなどの話をされておりました。


二人の対談ではゲームの現在・過去・未来をテーマに話されましたが、あいまいな話をふる大野さんに対して、三宅さんのとても適切な回答がすばらしい。

二人の対談の中にはとても興味深い話がたくさん盛り込まれておりました。

今までのAIは単なる人の代わりの対戦相手だったが、これからは人と人を繋げる存在として AIが適切なマッチングをしたり、人どおしが対戦しているところにAIが影ながら両者がより楽しめる形に手助けするとか。
RPGなんかの毎回行われる戦闘なんかでも、AIが戦闘に起承転結をつけて盛り上げていくとか。
もっと将来になるとAIがSNSなんかも見て、ユーザの心理を推察してそのユーザに適したシナリオを作るとか。
特に未来のAIとゲームデザインの話はほんとうに想像が膨らむ内容でした。

ちなみに、本公演の 三宅陽一郎さん多くのAI関連の書籍を出されています。
人工知能に関わる哲学的な難しい話から、もっと簡単に人工知能とは何だろう的なものまで。
ここでは、哲学的なものをあげておきます。

人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇
三宅 陽一郎
ビー・エヌ・エヌ新社
2018-04-27


人工知能のための哲学塾
三宅 陽一郎
ビー・エヌ・エヌ新社
2016-08-11






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