前回より私がよく使っているフォトグラメトリーソフトである「3DF Zephyr」のチュートリアル #03「When and How to use The Masking Tool」(マスキングツールの使用法)に関して説明しています。
【ブラシツールを使用法】
次にブラシツールの使用法について。
ブラシツールは赤と青のそれぞれ1本以上の線によりマスキングを自動計算します。赤い線がマスキングに含むエリアを示し、青い線がマスキングから除かれるエリアを示します。
そして、ツールバーの青いペンのアイコンをクリックして、画像上のマスキングに含む部分を囲む形で、マスキングに含まない部分に線を引きます。
すると、自動でマスキング部分を自動抽出して薄っすら赤く表示されます。かなり正しく抽出されます。

しかし、この例ではこの辺りが黒色が繋がっているため、少しおかしく抽出されています。その部分を修正してみましょう。
ツールバーにある Polygonを今回は使ってみます。
現在、青いペンが選択されているのを確認して、Polygonボタンをクリック。
抽出対象外としたい部分を含む形で Polygon形の頂点をクリックしながら Polygonを描きます。
すると、この飛び出した部分は抽出対象外となり、きれいにマスキングが行われました。
逆に、以下のように抽出部分が足りない場合は、赤のペンを選択して同じように Polygonで囲みましょう。
また、赤い線と青い線の切り替えはツールバー以外でも、左シフト+左クリックで切り替えることができます。そして、ブラシのサイズはツールバーのスライダーで変更が可能です。
また、右クリックで、既に描いた線を消すこともできます。
【自動マスキングツール】
Auto Advance Mask Toolとして、青と赤のマスキング設定のラインを次の画像にコピーする機能もあります。
ツールバーの「Automatic extend current silhouette to the next image」ボタンをクリックします。
すると、以下のように前の画像で設定したマスキング設定(左画面)が次の画像(右画面)にコピーされ、薄っすらマスキング設定の線が表示されています。それを元に抽出が行われました。
【自動マスキングツールのターンテーブル設定】
上記の青と赤のマスキング設定のラインを次の画像にコピーする機能だと、このサンプル画像の様にターンテーブルを使った場合、方向によって形が変わるので赤と青のマスキング設定のラインのコピーでは位置が合わなくなってしまいます。
そのような場合、自動マスキングツールのターンテーブル設定を使用します。「Use a turntable specific algorithm for automatic silhouette computation」ボタンをクリックします。
最初の画面で背景と認識された特徴を次の画面認識に引き継ぎます。画面上では背景全体がうっすら青みがかってます。
【マスキング設定終了後の取り込み】
マスキングの設定が終了したら、マスキングデータを保存後マスキングツールを閉じます。
Project Wizardに戻りますので、「Refresh」ボタンクリックで今設定したマスキングデータはプロジェクトに取り込まれます。
そしてマスキングデータが取り込まれれば、その後は通常通り「Next」ボタンクリック、「Run」ボタンクリックで解析が行われます。

解析後は「Finish」クリック。

追加したマスキングデータが取り込まれた形で解析結果が表示されました。
いかがでしたでしょうか。3Dflow社のチュートリアル #03「When and How to use The Masking Tool」(マスキングツールの使用法)の解説でした。
このフォトグラメトリー、今後もっと研究してこのブログでも解説をしていこうと思っています。
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