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目次
第1章. Unityの基本を知って簡単なサンプルゲームを作ってみよう
第1.4章. 簡単サンプルゲームで使ったC#
1.4.1. C#プログラムの基本

【関数(メソッド)とは】
プログラム内にはアプリに対して実行する処理を書いていくわけですが、本格的なプログラムだと処理の記述が続く長い長いプログラムになることが予想できます。

そんな場合、少し小さな目的を実現する処理の流れをブロックとして切り分けます。
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例えば皆さんが通学すると言う行動の流れを細かく書くと、「靴を履く」「玄関を開ける」「玄関を閉める」「鍵を閉める」・・・とすごく長い行動の流れが書けるでしょう。しかし全体が分かりづらいです。
では、通学するを「家を出る」「駅に向かう」「電車で学校のある駅に移動」「学校に向かう」と言ったように小さな目的の行動ブロックを作ると全体が分かりやすいです。細かくはそれぞれのブロック内に書きます。

この小さな目的を実現する処理の流れのブロックをプログラムでは関数(メソッド)と言います。要は長くなった処理の流れを意味のある処理のブロックごとに名前を付けて分解する仕組みのことです。
こうすることにより、プログラムを書いた本人も後から読むのがとても楽になります。

また、その処理のブロックの再利用も可能です。要は同じ処理を何度も行う必要がある場合、その処理を関数(メソッド)にまとめてしまえば、その処理を行う際、毎回処理内容を書く必要なく関数(メソッド)を呼ぶだけで済みます。

そのため、関数(メソッド)を使用することはプログラムを読むにも、書くにもとても有効な手段と言えます。
(この後は「関数(メソッド)」を「関数」とだけ記述します。)
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【実際の関数を見てみよう】

① Unityの標準関数
実際の関数の例として、まず皆さんがUnityでプログラムを新規に作る際に自動で作られるC#プログラムの中身を見てみましょう。
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ここに以下のようなブロックがあります。

  • void Start ( ) {    }
  • void Update ( ) {    }

これらが関数です。既に簡単サンプルゲームでも出て来ました。簡単サンプルゲーム内ではこのブロック(括弧 { } 内)の中にいろいろな処理を書いていきました。
(これらのStartとUpdate関数自体は次の章で詳しく説明します。)

これらはUnityで事前に定義されている関数です。Unity側で決まったタイミングで呼び出されて、そのタイミングにこのブロックの中に書かれた処理が実行されます。

Unityの標準関数として初心者がまず使って、今後も使い続けるのがこのStartとUpdate関数です。これら以外にもとても多くの標準関数がUnityには用意されています。

それらはサンプルゲームに出てきたタイミングで順番に覚えて行けば良いです。プロのゲーム開発者でも全てを覚えている人はいないと思います。(要は全て覚える必要はありません。)


【次ページ】:② 自分で作成する関数(引数・戻り値がある場合)



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