今回紹介する本は「親子で学ぶはじめてのプログラミング Unityで3Dゲームをつくろう!」です。



私は当初、本書籍をプログラム教育の観点で購入して読み始めたのですが、私のブログ内では結局UnityBasicと言うカテゴリにしてしまいました。
と言うのは、Unityでのゲーム開発に関して思った以上にかなり詳しく書かれているのですよね。

作者は「掌田津耶乃」さん。UnityやC#に限らず、いろいろな言語、プラットフォームの初心者向け書籍を数々書かれているベテランの方です。
本書で、Scratchなどの子供向けにアレンジされたツールでプログラミングを教えるのが主流になってきていると紹介しつつ、彼は言います。これで本当のプログラミング力を身につけることにつながっているかが疑問であると。
理由として子供向けビジュアルプログラミングツールでは確かにプログラミングの考え方は身につきます。
しかし、問題はそこまででしかないと言うこと。ある程度のものができるようになってくると、それらビジュアルプログラミングツールでの限界があり、そのあたりでやめてしまう子供たちが多い。そこから本格的なツールに移るには結局学びなおしが発生してしまう。
ですので、最初からプロ用のツール Unityを使うべきと訴えます。
世界デビューできるほどのプロ用ツールを使用する。この子供向けのツールでは伝えられない「ワクワク」感こそ一番大切なんだと。

本書の対象は中学生が読めることを想定して書かれているそうです。
実際、中学生2年生の子がお父さんからUnityでのゲーム開発を教えてもらうというようなストーリを基盤に全体の構成ができており、子供でも全体を読みやすくできています。

一方で各機能の詳細説明は、ストーリーとは関係して出てきはしますが、独立した説明となっているので、ストーリーなしで直接機能説明を読むこともできます。
その機能詳細説明も中学生以上なら分かるくらいの簡単な言葉で書かれているのでとても理解しやすいです。絵・写真、プログラム例も多く、とても分かりやすい。
かつ、けっこう細かく詳細が書かれています。他の大人用のUnity初心者本より詳しいかと思います。
通常の初心者本ではあまり詳しくは載っていないInspector上の各項目がとても詳しくかつ易しい言葉で書かれている。
例えば、アセットとは何?マテリアルとは何?から始まり、マテリアルのInspector上の各項目説明まで踏み込んでいく感じ。
初心者のみでなく中級者も、忘れてしまった部分のリファレンスとしても本書は機能します。
私も読んでいていくつも発見があり、たいへん役にたちました。
また扱っている内容も、例えばC#からオブジェクト上のTextureを操作したり、パーティクルを操作したり。今までの入門書ではとりあげていなかった内容も含まれています。

その割に、サンプルプログラムが少しつまらないかもしれません。
基本機能を学ぶための良いサンプルではあるのですが、見た目の派手さがないような。
ワクワク感を求めている子供たちががっかりしてしまわないか心配です。
ちなみに最後に載っているサンプルゲームは、「ボーリングゲーム」、「キャノン・ゲーム」と「ハイウェイ・メーカー」と言う簡単ゲームです。

例によって全部作ってみました。
下の画面は、シンプルだがけっこうやるとはまる「ボーリングゲーム」です。
(調子にのって 3Dモデリングツール Blender でボーリングピンも作ってしまいました。これは本書とは関係ない部分です。)

Book_Bowling_01

Book_Bowling_02

イメージとしては、他のUnity基礎本はまず面白いゲームを写経してみて解説を読みながら理解するのに対して、本書はまずじっくり機能を分かりやすく解説することに重点を置いていると言う感じですね。

本書は中学生以上のプログラミングのやる気のある子供にはすごく最適なUnity解説書です。
扱っている内容は広く、かつ けっこう深くまで解説しているので子供だけでなく大人の初心者にもUnity全体を理解するのにはとても良い本です。

そして、このベテラン著者 掌田津耶乃 さんの書かれた Unity 関連で最近の本と言えば以下の様なものがあります。





また、彼の作品には他ゲームエンジン Unreal Engine 本 だろうが、他言語だろうが何でもあります。
月に1冊ペースくらいで本を書いている勢いですね。すごい!