今回は先々週末の土曜日に観てきたシンガポール映画の「Wonder Boy」。
すごく良かったです。ものすごくお薦め映画です。
これは、お薦めシンガポール映画のトップ1になるかな。
あまりにも良かったので先週末にまた観てきてしまいました。
ストーリー、映像表現、俳優の演技、音楽。全部良かったです。

<Trailer>




この映画、シンガポール映画素人の方にもとてもお薦めです。
たいていのシンガポール映画は英語交じりの中国語を話して、字幕として、中国語と英語が出ます。
彼らはすごく早口なので、英語を読んでいても ついていけないことがよくあります。
しかし、この「Wonder Boy」。中国語が1%以下で、英語もとてもきれいな英語をはなしています。
(シンガポールの中華系でも金持ち層で、子供をグローバルに育てよう系な家庭は、家でも中国語でなく英語を使っている感じがあります。Dick Lee の家は経営者の家庭ですし、そんな感じだったのでしょう。)
かつこの映画、その1%以下の中国語のためか、英語の字幕も全て出ます。要は、英語を話してるのに、その話している言葉がそのまま字幕に出てきます。
ストーリーも分かりやすいので外国映画初心者にもとてもお薦めできる映画です。

しかし、最初に観に行った日は上映が開始した最初の土曜日なのに私以外は2組が観ているだけ。。。すごい不人気です。
この映画のポスターは不人気の原因の1つかな。70年代のシンガポールが舞台の映画だけあってファッションも含め70年代の雰囲気のポスターだけど、なんかパッとしない。
あと、上映タイミング。同時に有名大作映画が多く上映しているタイミング。日本からは「銀魂」「東京喰種」が上映中です。
私みたいなシンガポール映画最優先の変わり者以外だと、どれか1つ映画観ようと思ってもこの映画にはならない状況ですね。残念。。。

で、この映画のストーリーですが、シンガポールの有名ミュージシャン Dick Lee の高校時代から最初のヒット作「Fried Rice Paradise」を出すまでの実話の自伝ストーリー。
(Dick Lee の詳細:Wikipedia 日本語Wikipedia 英語

実話だけあって、70年代の情景もリアルに映し出しており、タイムスリップした感じもします。70年代の映像もきれい。
しかし、実際のストーリーは自伝ストーリーと言うより、家族愛や懐かしい青春時代がテーマの感動作品ですね。泣けます。

この作品、自伝映画ではあるのですが、単なる自伝映画を奥深い家族愛の感動ストーリーに変えたのは、出演した俳優たちの演技かと思います。
まず、主役 Dick Lee役を演じたのが Benjamin Kheng。彼はシンガポールローカルバンド The Sam Willows のメンバーで、ボーカル、キーボード、ギターもこなすミュージシャン。
ミュージシャンだけあって歌やピアノがすばらしいのはもちろんですが、彼の演技はすばらしかった。
彼は役者としても本作以前からテレビドラマ、映画と活躍しています。
彼は本作では、家族を含め自分を認めてもらえなく苦しんでる若き Dick Lee を見事に演じきったと言う感じですね。

また、この作品、ヒロイン役が誰だか微妙なのですが、Dick Leeを誘惑しつつ、悪い世界を紹介した女の子 Linda を演じる Julie Tan は良かった。
私は彼女の出る映画は全て観ており、彼女の最初の映画「That Girl in Pinafore」からのファンです。。。表情がいいんですよね。。。まあ、それは置いといて。
他に、Dick Leeの妹役の Michelle Wong、悪友役の Zachary Ibrahimもいい味を出していた。

しかし、この映画を単なる Dick Lee の、「俺が若いころ俺の曲を理解してないやつらがいっぱいいたけど、今はこんな有名人になったぞ。そのころ理解しなかったやつら、どうだ。」 と言いたいだけの映画から家族愛の感動ストーリーに仕立て上げたのが、Dick Lee の母親役、父親役の出演映画多数の大御所 Constance Songと Gerald Chewだと思う。
特に母親役Constance Songの演技、表情がストーリーにリアリティと深みを与えていた気がします。泣けるような部分ではたいてい彼女が演技していたかな。
最後の最後のシーンの家族みんなで食事をするシーンだけで感動できるのはこの二人の演技力が大きいと思います。

今回はストーリーをあまり細かく書かなかったですが、次回、ネタバレありでストーリーに関して書いてみようかと思います。